”真偽保証書の選び方,折紙を信じない考え方”

信用の大きな保存協会の認定書・・・刀の値段が跳ね上がる重刀指定。認定書とは日本美術刀剣保存協会が発行している現代の折り紙である。この刀を「貴重刀剣」と認める―から始まり「特別貴重刀剣」、さらに「重要刀剣」と三種類の証書に分けられている。戦後、日本刀の所持が美術品として許可となったものの、非美術的なものも大量に審査合格となった。所持の許可は許可として、その中から優れたものを選びだそう―という目的で、昭和二十四年鑑定家が審査員となり、貴重刀剣、小道具審査が始まり、良く二十五年には、貴重の内から、さらに優れたものを特別貴重刀剣認定することとなり、さらにその上の重要刀剣指定という制度が出来上がったのである。

特別貴重刀剣の認定書は、○に特の印が押してあったところから、○特と呼ばれている。佐藤寒山氏編の「刀剣鑑定手帳」によると昭和三十年で貴重刀剣が一万三千本、内特別貴重刀剣が二千本となっているがそれから十五年後いわゆる○特が十万本をはるかに越えている。○特が驚異的に増えたのは、この証書がついた刀なら買っても大丈夫だ―という考え方が愛刀家の大多数を占めているからである。そしてこれを発行するところが日本でも唯一ともいうべき権威ある団体の権威ある審査員によって鑑定されたものであること。また刀剣商が○特を保証書のように客にPRしたためであろう。○特などの認定書は、貴重な刀剣を後世に残す―という目的から次第に刀の真偽の裏付けというところに結び付いていく結果となったのである。こうして重刀に指定されたものの値上がりはもちろん、重刀指定という制度そのものが刀の売買に大きな影響を持つことになるのである。このように、○特や重刀が増えるに従い、協会の力はいよいよ強力なものとなっていく。ところで○特の本数が増えてくれば、偽物の刀やそれに近い刀に認定書を出す場合も出てくるのは当然である。協会発行の認定書の問題になると、信用できないものがこのところ急激に多くなっているという意見が少なくない。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です